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  3. 考えるより行動するタイプなので、“治療が目に見える診療科”に惹かれます
研修医の同期と一緒に行った岐阜県の明智ゴルフ場で。日ごろの地道な練習の成果はいかに。

オルソケラトロジーからICLに切り替え、
夜勤の当直明けにも良好な視力をキープ!

そんな文武両道の尾関さんだが、やはり勉強の影響なのか、小学生の頃から視力の低下に悩んでいたという。そして、中学生になった頃から、視力矯正のために就寝時に装用するコンタクトレンズ『オルソケラトロジー』を使い始めた。実は、尾関さんのお母様が2007年に『名古屋アイクリニック』で『眼内コンタクトレンズ(ICL)』の手術を受け、その時の担当医に相談して『オルソケラトロジー』のことを知ったそうだ。

尾関さんのご家族と『名古屋アイクリニック』とのつきあいはそれだけにとどまらない。尾関さんとお母様に続いて2009年におばあ様、2013年にはお父様が『多焦点眼内レンズ挿入術』を、2010年には弟の敏成様が『オルソケラトロジー』を、2014年にはおじい様が『白内障手術』を受けている。なんと家族全員が『名古屋アイクリニック』で視力を取り戻すための手術や治療を受け、その後も調子は良好というのだ。尾関家にとっては目のファミリードクターといったところだろう。

―― ご家族全員が同じ病院で目の手術や治療を受けたんですね。目の手術はリスクもありますから、お互いに紹介しあって同じ病院に通うというのは、ご家族が仲良く、信頼しあっているのでしょうね。

尾関さん「あー…、確かにそうですね。仲はいいですね(笑)。初めに母が手術を受けて、調子がよかったので、それを見て安心したのはあります」

―― 尾関さんご自身は2007年に『オルソケラトロジー』を始めたんですよね。

尾関さん「はい。母は『ICL』を受けて、結果はとても良かったんですが、当時、僕はまだ成長期だったんで、オルソが向いているだろうということで。オルソは成長期の子供でもできるんですよ。寝るときに付けて、朝起きて外すと裸眼で見えるようになってるんです。めちゃくちゃよく見えて、黒板の字もはっきり読めるようになりました」

―― 柔道をするときに、コンタクトのように外れる心配がないのもいいですね。

尾関さん「そうなんです。コンタクトしてる人は、部活中に結構外れてしまうんですよ。誰かのコンタクトが外れると「コンタクト外れた!」って言って、全員そこでストップして(笑)。踏んだらいけないから、床に這って総動員で探すんです。そういう心配もなくて、当たり前のように裸眼で過ごしてました」

―― 大学受験や医師国家試験の受験勉強の頃は、深夜まで勉強することもあったと思いますが、そのようなときにはどうするんですか?

尾関さん「僕の場合、1日くらいつけなくても、すぐに見えなくなるわけじゃないんですよ。オルソはレンズを付けることで角膜をへこませて視力を矯正させるんです。レンズをしないと角膜は少しずつ戻るので、2、3日で見えにくくなるんですけど。それに、夜に短時間しか付けられないときには、昼間も付けたままにできるんです」

―― 昼間に付けていてもいいんですか?

尾関さん「はい。普通のハードコンタクトみたいに使えます。だから、僕にとってオルソは普通のコンタクトをするより快適でよかったですね」

『オルソケラトロジー』の効果や、視力がもとに戻るまでの時間は人によって異なる。尾関さんの角膜とは相性がよかったのだろう。それでも、尾関さんは長年愛用していた『オルソケラトロジー』の使用をやめ、2021年12月24日に『眼内コンタクトレンズ(ICL)』の手術を受けた。

―― 『オルソケラトロジー』から『ICL』に替えたのはどうしてですか?

尾関さん「ずっとオルソでもよかったんですけど、研修医になってからは夜勤があったりして不規則になって、付けられないことも増えてしまって。不便なんで、ICLにしようと決めました」

―― 手術に不安はなかったのでしょうか。

尾関さん「ありませんでした。母が受けていて、今でも問題なさそうですし。周りの指導医や先輩にもICLを受けた人が何人かいたんで、いろんな人に話を聞いて、大丈夫だなと思いました。医師でICL受けてる人は結構いるんですよ」

―― 医師の仕事は視力も大切ですし、眼鏡が要らないというのは仕事上メリットが多いでしょうね。レーシックなど、ほかの視力矯正の方法よりもICLを選んだ理由は何ですか?

尾関さん「レーシックやスマイルは角膜を削って矯正するんです。もちろん安全な手術ですけど、角膜を削ってしまうと、もう元に戻せないんですね。その点、ICLならレンズを入れるだけなので、将来、何かあった時にもレンズを取り出せば元の状態に戻せるということで、ICLの方がいいと思ったんです。もちろん、メスを入れるんで完全に元通りになるかどうかはわかりませんけど、僕個人としては、少なくとも角膜を削らないというのが、ICLを選んだ理由です」

ICLやレーシックの話をするとき、尾関さんはそれまでの打ち解けた雰囲気から一転、真剣な面差しになって、とても丁寧にわかりやすい言葉で説明してくれた。その表情や口調には、医師としての責任感や自負が滲んでいる。一瞬、医師から病状の説明を受ける患者の気持ちで、頼もしく見上げてしまった。

ところが、ICLを受けた後の調子を尋ねると、たちまちに屈託のない笑顔と若者らしい口調が戻ってきた。

尾関さん「もう、オペの時もめちゃくちゃよく見えます! もともとの視力は右が0.5、左が0.4だったのが、今は両目とも2.0くらいですかね。何にもしなくていいし、本当にありがたいです」

ICLの手術後は3日ほどで職場にも復帰でき、その後はコンタクトを使用する場合と同様に定期的な検診を受けるだけで、特別なケアなどはいらない。毎日のレンズの付け外しやケアからも解放されるのも大きなメリットだろう。

これからは、コロナ感染の動向次第だが、温かくなったらゴルフに行ったり、冬の間は乗れなかったバイクに乗ったりするのを楽しみにしているという。研修医の二年目を迎え、仕事もプライベートもますます充実しそうだ。

―― 尾関さんのような、明るくて頼もしい若い人が、今後の日本の医療を支えてくださると思うと、日本の未来も安心できます。ご活躍を期待しています。

尾関さん「本当ですか? ありがとうございます!」

最後まで、世間の抱く不安を吹き飛ばすような笑顔が印象的だった。

医師は、専攻科によって仕事の内容も必要なスキルも大きく異なる。一般的に、外科には技術力はもちろんのこと、複数のスタッフとともにオペを行うため高いチーム力やコミュニケーション能力が求められるという。また、手術には、地道に練習を重ねてスキルを磨くことが重要とされる。周囲の人に感謝し、さまざまな判断を独断に依らず仲間の意見に耳を傾け、コツコツとストイックに努力を重ねることが得意な尾関さんなら、まさに天職といえるだろう。苦境にあっても日々楽しく過ごす強さやしなやかさを持つ尾関さんの将来が楽しみでならない。

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