趣味の柔道とゴルフの共通点は反復練習。
朗らかさの内に精神の核となるストイックさ
5回生の時の西日本医科学生総合体育大会の柔道団体戦の後で一緒に戦った仲間とともに。この時は3位に入賞した。
尾関さんのしっかりとした口調には信頼感を、にこやかな表情には安心感を相手に与え、その場を明るくするような雰囲気があるのだ。日々の仕事の合間に撮った写真を何枚か見せていただいたが、同僚の方との笑顔の写真からも、現場の楽しそうな様子が伝わってきた。その中に、トナカイの着ぐるみを着た尾関さんと同僚の方が並んで取った写真があった。
―― これもお仕事の写真なんですか？
尾関さん「はい。それも仕事です（笑）。クリスマスの時、ちょうど小児科にいて、クリスマスのイベントがあってトナカイの格好で参加したんです（笑）。小児科ではそういうイベントをするんですよね。たまたまそのとき小児科にいたんで」
―― すごく似合ってます（笑）。こんなご時世でも、子供たちが楽しめるイベントがあるんですね。思ったより深刻な状況じゃなくて安心しました。そうはいっても大変なお仕事ですから、休日はゆっくり体を休められるんですね。
尾関さん「いや、休日はだいたい外に出かけますね。ずっと家にこもっていられないんですよ。一人でも外で過ごします（笑）」
―― 仕事でも休日でも体を動かすのが好きなんですね（笑）。では、柔道を続けているんですか？
尾関さん「いや、柔道はもう、卒業してからできていないです。やる場所がないんですよね。コロナっていうのもありますし。今はゴルフを始めたんで、休日はゴルフや筋トレをしています」
―― ゴルフに筋トレですか！ ゴルフは屋外でやりますし、柔道ほどコロナの影響も少なく楽しめそうですね。でも、ゴルフと柔道では、スポーツとはいってもかなり違うのでは？
尾関さん「僕としては、ゴルフも柔道も似たところがあると思っています。個人競技というか、自分に向き合うスポーツなんですよね。柔道は相手があって対戦しますけど、自分自身を鍛錬するものですから」
―― 確かに、チームで力を合わせる競技と違って、ゴルフも柔道も黙々と己を鍛えるイメージがありますね。
尾関さん「どっちにも共通して言えるのが、“反復”ということなんです。柔道は同じ稽古を何度も反復するんです。ゴルフも同じで、とにかく反復が大事なんですね。僕はそういう、コツコツと同じ練習を重ねて鍛えていくのが好きなんですよ」
―― ゴルフは優雅で華やかなイメージがありますけど、素振りとか打ちっぱなしで黙々と練習しますから。そう考えると地道なスポーツですね。
尾関さん「そうなんですよ。休日はよく打ちっぱなしとかで何時間も練習してます。僕は結構、やるとなったらストイックに突き詰めちゃうんですよ。筋トレも好きなんですけど、自分を追い込みながらやってます」
―― なるほど。ストイックな面は、勉強にも活かされてきたんでしょうね。
尾関さん「いやぁ、勉強はあんまり得意じゃないんで（笑）。別にそんなに……。 体を動かす方が好きなんで……」
スポーツの話は熱っぽく語るのに、勉強の話にはなぜか言葉を濁してしまう尾関さん。そうはいっても、医学部を卒業し医師免許を取得した実績を持つのだから、謙遜はしているが、苦手だという勉強にも同じようにストイックに取り組んできたのだろう。
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