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目に関するQ&A

Q:65歳です。白内障と診断され手術を勧められました。白内障は誰でもなるのでしょうか?

【60歳を過ぎると80%以上の人が白内障を発症しています】

「百聞は一見にしかず」というように、私たちは見ることで多くの情報を得ています。五感(視覚・嗅覚・聴覚・味覚・触覚)のなかでも、特に視覚からの情報は約8割にも及ぶ といわれているだけに、見えづらくなったときに被る弊害の大きさは想像に難くありませ ん。
日常のあらゆる場面で誤認することが出てきたり、生活に支障をきたしたりすることも増えてくると思われます。
見えづらい状態は命を危険にさらすことさえあります。
例えば外を歩いているとき、足元の段差や石などに気づかなかったら、つまずいたり転んだりしてケガをしてしまいます。車の運転中であれば、障害物の発見が遅れて事故につながる恐れがあります。家の中で新聞や本、大事な書類などが読みづらいと、内容を理解できないので不便を感じることでしょう。              
こうして私たちの生活を支え、命を守っている視覚ですが、いつまでも良い状態を保てるとは限りません。
年を重ねると顔にシミやシワができるだけでなく、体のさまざまな機能も衰えてきます。眼も例外ではありません。         
その代表的な眼の衰えとして、誰もが経験するのが「老眼」です。

老眼は40歳前後から始まり、小さい文字が読みづらい、目が疲れやすいなどの症状が現れます。今までは普通に読めていた新聞がぼやけて読みづらくなり、気が付くと少し離して見るようになります。

その老眼と似たような症状で、視力低下をきたす病気が「白内障」です。

白内障も多くの場合で加齢に伴って水晶体という組織に濁りが生じてくる病気のため、白髪と同様に一種の老化現象ととらえることができます。白内障の発生率を見ても60代では66~83%、70代では84~97%、80歳以上になると100%という研究データが発表されています。
長寿大国である日本は、平均寿命が男性で約81歳、女性では約87歳ですから白内障大国に突入したといえるでしょう。誰もが老化を避けられない以上、もはや白内障は特殊な病気ではなく、ほとんどの人に発症する〝ポピュラーな病気〟になってきました。
厚生労働省でも「人生100年時代」に向けて、さまざまな構想を検討しています。趣味や生きがいをもって有意義に過ごしていくためには、白内障を治して「見える眼」をもつことが人生を豊かに過ごすうえで、課題の一つになってくることは明らかです。

 

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