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目に関するQ&A

Q.突然目の前にギザギザした光が見えて、しばらく視野が狭くなったように部分的にものが見えなくなりましたが、20分~30分したら消えて元通りになりました。その後頭が重くなり、しばらく気分が悪くなりました。目の検査にすぐに行ったほうがいいですか?

A.それはおそらく閃輝暗点というものですね。

■閃輝暗点とは
 閃輝暗点は片頭痛の前兆ともいわれ、多くの方が悩まれている病気です。
突然視野の中にギザギザした光の波がでてきて、四方に拡がり、その場所が暗くはっきり見えなくなります。目の前が真っ暗になったりすることもあります。症状は通常両眼同時に起こり、20分~40分程続きます。その症状は目を閉じていても見えます。その後、頭の片隅にズキズキした痛みが生じることがあります。症状が強いと吐き気を伴うこともあります。これはいわゆる「片頭痛」というものです。

■閃輝暗点の原因
 閃輝暗点は脳の視覚をつかさどる中枢である後頭部(視覚野)の血管の一時的なけいれんによって血流が減少するために起こると言われています。その後、けいれんが治まって血管が開くと、血液が大量に流れ込み、血管の周りの神経を刺激し「片頭痛」が起こります。
 つまりは、閃輝暗点は、目の病気ではなく、脳内で起こった変化によって発生する症状といえます。

【生活面での原因】
具体例:過度なストレス、喫煙、コーヒーやアルコール、チョコやナッツ、チーズの食べ過ぎなど
上記はどれも血管を収縮させる作用があるため、脳の血管の収縮と拡張の差が大きくなってしまい、神経への刺激も強くなるため、症状を引き起こすといわれています。
 
【20才前後の若い方に起こる若年タイプ】
・ご家族の中に同じような症状を持つ方がいる
・発作が起こった時に片頭痛を伴うことが多い→年齢と共に回数も減り、いずれはほとんど起こらなくなります。

【55才前後に起こる中年タイプ】
・目以外の症状を伴わないことが多い
※片頭痛が起こらない場合、稀に脳梗塞・一過性の脳循環障害、脳動静脈奇形、脳腫瘍のこともあるため頻回に起こるようなら脳血管造影検査やMRI検査を受けることをお勧めします。

■閃輝暗点の治療
 閃輝暗点そのものの治療法はありません。
 片頭痛を伴う場合は、早めに片頭痛を抑える薬を飲むことが大切です。
 閃輝暗点は周期的に起こるのが一般的ですが、その回数は月に1~2度のこともあれば、年に1回のこともあります。回数が多い場合は、血管拡張剤を使うこともありますが、まずは誘因となるストレスや不眠、過労を防ぐことが大切です。また、起こったら心配せず、30分程度横になって下さい。そうすれば発作はじきに治ります。
 

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