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目に関するQ&A

Q:黒目の縁に何かできものができて、黒目に入ってきました。すぐに取った方が良いですか。

A:翼状片の疑いがあります。あわてる必要はありませんが、視力が悪くなるようなことがあれば、手術が必要になりますので、眼科にかかってください。

■翼状片とは
加齢とともにできることが多く、多くは50歳以上の方に起こります。黒目に白目の部分が三角の形に翼状に進入するため、翼状片と呼ばれます。原因は分かっていませんが、熱帯など赤道近くの地域で発生が多いことや、溶接工や農作業従事者などにできやすいので、日光(紫外線)や、ほこりの影響が疑われています。翼状片は良性のもので、必ず手術が必要というものではありません。

■翼状片の治療
手術が必要になるのは、結膜の進入によって視力が悪くなりそうな場合です。瞳の部分が結膜で覆われると、見えにくくなってきますので、そうなる前に手術が必要です。
また、瞳にはかかっていなくても、結膜が黒目の部分を引っ張ることにより、乱視が強くなり視力が落ちることがあります。以前、翼状片の手術はその部分を切除するだけの手術だったので、その多くが再発し、治療に苦慮することが多かったのですが、現在は手術法も改良され、再発も少なくなりました。
手術では、切除した部分をそのままにすると再発しやすいので、近くの正常な結膜を移動したり、離れたところの結膜を移植したりします。再発した翼状片に対しては羊膜を組み合わせた治療法も試みられています。
翼状片は、誘因となるものはありませんが、けがや火傷、逆まつ毛などの刺激により翼状片のような変化を起こすことはあります。これを偽翼状片と言います。翼状片と同じような手術を行います。ただし、翼状片と思われた中には、翼状片でないことがまれにあります。急速に進行するもの、50歳以下の発症などは、手術の際、切除した組織を詳しく調べてもらう必要があると思います。
 

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