目に関するQ&A
Q:以前から両目がかすむと思っていましたが、白内障だと思ってそのままにしていました。2か月ほど前から障子が少しゆがんで見えるようになりましたが、少し白内障が進行したのかなと思い、あまり気にしていませんでした。昨日急に中心が暗くなったのでとても心配です。どうしたら良いでしょうか。
A;もともと白内障による見えにくさもあるかもしれませんが、おそらく今回は加齢黄斑変性という網膜の病気が発症したものと思われます。早急に眼科を受診して、精密検査を受けてください。
■加齢黄斑変性とは
通常50歳以上の高齢者に起こります。近年増加しており、欧米では高齢者の視力低下第一位の病気になっています。最近、日本でも増加しており問題となっています。原因は不明ですが、老化に関係していると言われています。ひどくなると、中心は見えなくなり、視力は0.1以下になることも珍しくありません。幸いなことに、中心以外の周りが悪くなることはほとんどないため、全く見えなくなることはまずありません。
これは、視力に一番大切な網膜の中心が悪くなる病気で、網膜が徐々に悪くなる萎縮型と網膜の下に悪い血管(新生血管)ができる滲出型に分けられます。萎縮型は10年以上かけて、ゆっくり悪くなることがほとんどです。しかし、滲出型では、最初新生血管から水が漏れ、網膜の下に水が溜まり、ゆがんで見える程度のことから始まるのですが、突然新生血管から出血して急激に視力が悪くなることもあります。
■治療法はあるか
萎縮型では治療法はありません。
滲出型には、レーザーで新生血管を凝固するレーザー治療、光感受性物質を静脈注射して、それが新生血管に集まった時に弱いレーザーを当てて新生血管のみを凝固する光線力学療法、VEGF(Vascular endothelial growth factor:血管内皮細胞増殖因子)を阻害する薬剤を硝子体内に注射して新生血管を退縮させる抗VEGF硝子体注射があります。
これまでの研究で、抗VEGF硝子体注射が最も視力を改善ならびに維持できることが分かったため、現在第一選択の治療となっています。
しかし注入された抗VEGF剤が消費されると新生血管が再発することが多いため、ほとんどの患者さんでは1~数カ月で繰り返し注射をする必要があります。抗VEGF硝子体注射単独で効果が弱い時には、光線力学療法を併用することもあります。
網膜は出血で障害されやすく、いったん障害されるとほぼ回復しないため、早期に発見して治療を始め、さらに継続的に治療をすることが良い視機能を残すために重要です。
■加齢黄斑変性とは
通常50歳以上の高齢者に起こります。近年増加しており、欧米では高齢者の視力低下第一位の病気になっています。最近、日本でも増加しており問題となっています。原因は不明ですが、老化に関係していると言われています。ひどくなると、中心は見えなくなり、視力は0.1以下になることも珍しくありません。幸いなことに、中心以外の周りが悪くなることはほとんどないため、全く見えなくなることはまずありません。
これは、視力に一番大切な網膜の中心が悪くなる病気で、網膜が徐々に悪くなる萎縮型と網膜の下に悪い血管(新生血管)ができる滲出型に分けられます。萎縮型は10年以上かけて、ゆっくり悪くなることがほとんどです。しかし、滲出型では、最初新生血管から水が漏れ、網膜の下に水が溜まり、ゆがんで見える程度のことから始まるのですが、突然新生血管から出血して急激に視力が悪くなることもあります。
■治療法はあるか
萎縮型では治療法はありません。
滲出型には、レーザーで新生血管を凝固するレーザー治療、光感受性物質を静脈注射して、それが新生血管に集まった時に弱いレーザーを当てて新生血管のみを凝固する光線力学療法、VEGF(Vascular endothelial growth factor:血管内皮細胞増殖因子)を阻害する薬剤を硝子体内に注射して新生血管を退縮させる抗VEGF硝子体注射があります。
これまでの研究で、抗VEGF硝子体注射が最も視力を改善ならびに維持できることが分かったため、現在第一選択の治療となっています。
しかし注入された抗VEGF剤が消費されると新生血管が再発することが多いため、ほとんどの患者さんでは1~数カ月で繰り返し注射をする必要があります。抗VEGF硝子体注射単独で効果が弱い時には、光線力学療法を併用することもあります。
網膜は出血で障害されやすく、いったん障害されるとほぼ回復しないため、早期に発見して治療を始め、さらに継続的に治療をすることが良い視機能を残すために重要です。