逆さまつ毛のために「ゴロゴロする」「痛い」などの症状が強かったり、角膜障害（黒目の傷）があったりする場合は積極的な治療の対象となります。
手術でかなり楽に過ごせるようになります。

逆さまつ毛の中には、まつ毛の生えている方向は一定でも、まぶた全体が内側に湾曲しているために、眼球表面にまつ毛が当たる「内反症」と、まつ毛の生えている方向がまちまちで内側に向かって生えているまつ毛が眼球に当たる「睫毛乱生」とがあります。
これら二つが合併することも少なくありません。

内反症の場合、まつ毛を抜いてしまうと、次に生えてくるまつ毛が短いうちから眼球表面に当たってしまい、数日おきに抜かなければならなくなります。このようなケースでは、手術でまぶた全体を少し外側に向けることで楽に過ごせるようになります。

まつ毛の生えている方向がまちまちである「睫毛乱生」の場合は、まず内側に向かって生えているまつ毛だけを抜く方法を選びますが、しばらくするとまた生えてきます。次のまつ毛が生えてこないようにする方法として、レーザーや電気による熱凝固で毛根の細胞を焼く方法がありますが、熱が周囲へも伝わり、良い方向へ生えていたまつ毛の方向を変えてしまう可能性もあります。
手術は逆さまつ毛の生え方や場所、皮膚のゆとり、年齢などにより、いろいろな方法が考えられます。しかし、代表的なものは、先の内反症に対する手術と同じです。